1. 総量規制ってどんなルール?

お金

どこの金融業者からお金を借りようかとネットを見ていると裁量規制という言葉を目にしたという方もいるのではないでしょうか。
初めて金融業者からお金を借りようとしている方にとって、何のことか分からないという方もいます。
この裁量規制とは年収の3分の1までしかお金を貸すことができないというルールです。
このルールでは、1社だけでなく他の金融業者からの借入も関係しています。
そのため、1社からの借入が年収の3分の1を超えていなくても、他社の借入を合計すれば年収の3分の1を超えてしまう場合には、お金を借りることができないということになります。

2. 総量規制の対象は「貸金業者」、銀行は対象外!

年収の3分の1しかお金を借りることができないのなら、年収の少ない方は大きなお金を借りられないこととなってしまいます。
しかし、この裁量規制は全ての金融業者が対象というわけではありません。
対象となるのは貸金業者となっています。
この貸金業者とは、消費者金融やクレジット会社、信販会社などがあります。
そのため、銀行は対象外となり、銀行からなら年収の3分の1以上のお金を借りることができます。
消費者金融は手軽にお金が借りることができる会社なのですが、この裁量規制により年収の3分の1以上のお金を借りることができないこととなっています。

2-1. 貸金業者って?総量規制の3つの対象とは

貸金業者とは、消費者や事業者を対象にお金を融資とする仕事を専門としている業者のことです。
消費者金融やクレジット会社、信販会社などがこの貸金業者となり、これらの会社では裁量規制の対象となっています。
この裁量規制にはポイントとなる3つの対象があります。
一つ目は、この裁量規制は個人への貸付が対象となっています。
そのため、貸金業者の借入であっても、個人ではなく法人での利用ならこの裁量規制の対象外となります。
また、総額で年収の3分の1以下の借入であること、1社からの借入が50万円を超えたり、他社との合計が100万円以上の場合には収入証明の提出が必要になるという、3つの対象がこの裁量規制にはあります。

3. なぜこんな制限が導入されたの?

この裁量規制が導入された理由としては、個人で借り入れをしようとしている人を守るためです。
今は消費者金融でも最大金利を18%程度に設定されていますが、以前は29%以上の金利を設定しているような業者も多くありました。
このような金利では、返済に困ってしまう方がいても仕方がないような状況です。
返済に困ると、また他社からお金を借りるといった悪循環になり、返済ができなくなった人の中には、自ら命を絶つような人も出ている状態でした。
このような状況の解決策としてできた法律がこの裁量規制です。
この法律によって、返済に困っても年収の3分の1以上のお金を借りることはできませんし、金融業者もお金を貸すことができません。
この法律は個人の生活が破たんしないように作られた法律です。

4. 何社もの消費者金融と契約して年収の1/3以上借りることはできる?

この裁量規制では、他社からの借入の合計が年収の3分の1以下であることが条件となっていますので、何社もの消費者金融と契約して年収の3分の1以上のお金を借りることはできません。
また、この何社もの消費者金融から数十万程度の借入をすることによって、金利が高いままというデメリットがあります。
通常、多くのお金を借りると金利が低くなります。
何社もの消費者金融から数十万円程度の借入をしていると、どの会社からも最大の金利の設定となり返済が大変になります。
借入金の合計が大きなお金となるのなら、1社から借りたほうが、金利が低く設定されお得に返済できることもあります。

5. 総量規制の「除外」となる貸付けとは?

裁量規制があると、住宅ローンなどが組めなくなってしまうのではないかと心配になる方もいるのではないでしょうか。
この裁量規制では、お金を借りる目的によっては除外となるケースもあります。
除外になるケースとしては、住宅ローンや自動車ローン、高額の医療費や有価証券担保貸付、不動産担保貸付です。
このような場合の貸付に対しては、年収の3分の1以上のお金を借りることができます。
住宅や車といった大きなお金が必要になるときにお金を借りる場合、土地や株などを担保とすれば、この裁量規制は適用外です。
また、大きな病気になってしまい、そのための治療費に充てるためにお金を借りる場合にも除外となります。

6. 例外的に年収の1/3以上でも借りる事ができる総量規制の「例外」について

この裁量規制では、除外の他に例外というケースもあります。
この例外というのは、お金を借りる方にとってメリットがあったり、借りようとしている方が緊急事態の場合には、年収の3分の1以上でもお金を貸してもいいというものです。
ただ、この例外の条件として、年収の3分の1以上の借入をしても返済能力がある方が対象となっています。
例えば、何社もの消費者金融からの借入があり、この借り入れを1社にまとめることにより金利が低くなる場合には、借り手にとってメリットがあるので裁量規制の対象外となります。
その他にも急な病気や事故によって高額な治療費が必要になった場合、個人事業主に対しての貸付などもこの例外となるケースとなります。

6-1. おまとめローン

おまとめローンでは裁量規制の対象外となるため、賃金業者でも行うことができます。
ただ、2つの条件があります。
おまとめローンをする前と比べて毎月の返済額や返済の総額が少なくなること、利率が低くなることが条件となります。
この2つの条件を満たせば、貸金業者でもおまとめローンを利用することができます。
銀行では、もともと裁量規制の対象外のため、このような条件はありません。
また、貸金業者と比べて金利も低く設定されているため、おまとめローンを利用するには銀行が最適と考えられます。
おまとめローンを考えている方はまず銀行を利用することを考えてみてはいかがでしょうか。

6-2. 緊急の医療費

賃金業者での貸し付けでは、お金を借りようとしている方やその親族が、医療費によって生活に支障が出て緊急性のあると認められる場合に、年収の3分の1以上の貸付が可能とされています。
事故にあったり、健康診断などによって大きな病気が見つかることがあります。
このような場合では、大きな治療費が必要となるケースもあり、この治療費によって生活に支障が出る場合には裁量規制の例外が適用されます。
この貸付では、返済能力を超えないこと、現在緊急医療費の貸し付けを受けていないことが条件となります。
緊急性のある場合でも、返済能力がないと判断されたり、すでに緊急医療費の貸し付けを受けている場合には、裁量規制の例外には当てはまらないこととなります。

6-3. 個人事業者に対する貸付け

裁量規制の例外では、個人事業主にも適用される場合もあります。
この例外に当てはまるケースとしては、実際に事業をしていることが確認でき、借りたお金がその事業で使われることが確実である場合です。
そのため、年収の3分の1以上の貸し付けを貸金業者から受ける場合には、事業のために使われることを認めてもらう必要があります。
開業資金として利用する場合には、事業計画や資金計画などを提出して、貸金業者に本当に事業のために使うことが認められることで、年収の3分の1以上のお金を借りることができます。
このように裁量規制には、例外もあり貸金業者でも年収の3分の1以上の借入をすることは可能です。